江戸時代の松江に始まり、360年以上の歴史の中で育まれてきた出雲そばは、良質なそばができるための気候的な条件をはじめ、出雲地方のさまざまな環境が作り上げてきた食文化です。土地が育んできた出雲そばの特徴をご紹介します。
そば
松江の人にとってそばといえば、挽きぐるみで少し黒っぽい、コシのあるそば。白くて喉越しが良く、上品な更科そばとは違い、軽く咀嚼して穀物の香りを感じながらいただくのが出雲そば流です。
黒っぽい出雲そばと、白い更科そば、その違いはそばの挽き方にあります。出雲そばは玄そばを殻ごと挽くため黒っぽくなり、更科そばは胚乳の中心部分のみを使うため、白いそばになります。そばの実の、どの層を使うかで、そばの味や見た目に違いが出てくるのです。香りと色、栄養を兼ね備えた挽きぐるみのそばは、素朴で野趣に富んだ味わいです。
松江産そば
「松江で実ったそばで、松江生粋の出雲そばを作りたい。」
この熱い想いから、松江市・松江商工会議所・JAくにびき・松江蕎麦同業組合・製粉業者・地元の生産農家が手をとりあい、平成9年から地そばの栽培の奨励を始めました。
現在も松江市内の生産農家が「松江在来」などの品種のそばを栽培しており、松江市内には松江産そばで打った出雲そばを楽しんでいただけるそば店もあります。
つゆと
こだわりの
薬味
出雲そばでは、つゆはつけるものではなく、かけるもの。松江のだしは鰹を使った辛めの味わいが特徴です。鰹は江戸時代には高級品で、城下町の松江だからこそ、鰹が手に入ったのではないかといわれています。
また、岩ノリや、ワサビ、ハマダイコンといった薬味も、各地の物産が集まりやすかった松江ならではの洗練された味覚だといえます。
出雲そばを
支える
手仕事
《製粉》 玄そばのうまみを最大限に引き出すよう、挽き立てにこだわり製粉します。一部店舗では、石臼自家製粉も行っています。
《そば打ち》 毎朝早くから熟練の技でそばを打っております。ご注文が多い場合はお時間をいただきながら追加でそばを打ち、お客様のご要望にお応えしております。
《茹でたて》 何よりそばは茹でたてが命。ほんの数分でも、そばの味はどんどん変わっていきます。ご注文をいただいてからそばを茹で、できたてのそばの味を楽しんでいただくよう、心がけています。
2月11日は
出雲そばの日
松平直政公が出雲国松江藩に国替えを命じられた2月11日は、日本記念日協会より「出雲そばの日」と認定されました。